概要とテーマ
人間環境学コロキウムとは
人間環境学コロキウムは、人間環境学府に所属する学生が主体となって企画・運営する学術セミナーであり、毎年様々なテーマを掲げて行われます。
詳細や過去のコロキウムのテーマについては、以下のリンク先である人間環境学府のホームページから参照いただけます。
また、本コロキウムは人間環境学府で開催されている授業の一環として行われますが、学部生の方、他学府、他専攻の方のご参加も大歓迎です。お誘いあわせの上、奮ってご参加ください。
「今、共生について考える」
ITや交通インフラの整備によって国境という壁がかつてないほど強く感じられなくなり、また、オンライン技術の普及によって学校や職場と家との境界もほぼなくなりました。時代の変化とともに、わたしたちの環境から境界線が次第に取り払われつつあります。
その一方で、これらの壁や境界線が取り払われるとともに、新たに解決を求められる様々な課題と直面することになりました。そのうちの一つに、境界線が取り払われたことによって可視化された「共生」と「分断」が挙げられます。
変化が激しく先が見えない不確実な現代において、わたしたちは「共生」についてどの様に考えればよいのでしょうか。
本年度のコロキウムは、このような状況において改めて共生について考えることをテーマに実施します。
その際、国内外で活躍されている2名の講師をお招きし、「共生」について事例紹介と併せてレクチャーを行っていただきます。それを踏まえて、身の回りにどのような共生があるのか、どのようにしたら課題を解決することができるのか、ということを議論します。
皆様にとって本コロキウムが「共生」について、そして、これからわたしたちが向かう社会について考えるきっかけとなれば幸いです。

身の回りの共生
身近な「共生」を考える
身の回りにはどの様な共生が存在するでしょうか?
これを考える際の関心や興味によって視点は様々です。
各々の関心からどのような共生が考えられるか、以下の内容が例として考えられます。
若者 x SNS
簡単に便利に不特定多数の人との交流が可能なSNSだが、使い方を間違えると取り返しのつかないことになります。SNSを通じて若者にどのような影響があるのでしょうか。また、正しいSNSの利用を考えます。
教育 x インクルーシブ
国連から日本がインクルーシブ教育について勧告を受けました。障がいの有無に左右されない教育を行うことが世界から求められていると考えられます。一方で、その子に合わせた個々の教育も重要であり、そして、まずは私たち大人が多様性を知り、共生のあり方を考え話し合っていくことが必要ではないかと思います。
地域在住高齢者 x 地域 x アカデミア
コロナにより、人と人との繋がりが薄れたことにより、身体に様々な影響を与えています。ここで改めて、地域×アカデミア×行政が共生し、それぞれの専門性を発揮することで、そこに住む高齢者がより活き活きと暮らせるまちづくりができると考えます。
人の認識 x 相互理解
同じ出来事に遭遇した場合でも、何をどう捉えて感じるかは人によって異なります。
自分と他者で捉え方 の違いがあることを認め受け入れ合うことが、広い意味で共生へ繋がるのではないでしょうか。
野外教育 x 心理
野外=非日常での経験は子どもたちの心理に変化を与えると立証されています。
「共生」により、新たな世界に触れることも非日常体験と捉えることができるでしょう。
カテゴリー x ステレオタイプ
「今どきの若者は…」や、「大人は…」のようにカテゴリー全体をひとくくりにして呼ぶ時、自分が属していないカテゴリーに対してステレオタイプ的な見方をしてしまうことがあります。自分が知らない集団に対する偏見がどこからくるものなのか、それが分かれば共生への道が拓けると考えます。
空間 x 共生
空間はユーザー、物理的な要素、文化、そして社会ネットワークの産物です。共生が存在することによって、わたしたちは生き生きとした活気のある都市空間を創ることができると信じています。
講師紹介
共生の先に見る世界とは—。
国境・分野・学問、あらゆる ”ボーダー” を超えて、様々なフィールドで活躍する講師陣を紹介します。

飯嶋 秀治(いいじま しゅうじ)
九州大学大学院人間環境学研究院 人間共生システム専攻
人間科学部門 教授
専門分野は共生社会システム論、文化人類学、宗教学、民俗学、臨床心理学など様々な学問を視野に収めながら、各現場で実践および研究を展開している。
近年は、オーストラリア先住民、児童福祉施設、郊外や障害のフィールドで共生社会に向けた調査と実践を行っている。
著書は『社会的包括/排除の人類学―開発・難民・福祉』(昭和堂),『オーストラリア多文化社会論―移民・難民・先住民との共生をめざして』(法律文化社)などがある。

池田 美奈子(いけだ みなこ)
九州大学大学院芸術工学研究院 未来共生デザイン部門 准教授
専門分野は情報編集とデザイン史。情報編集デザインなどの講義のほか、スタジオプロジェクトも行う。また、ユーザー感性スタディーズプロジェクトとして、学外の企業や自治体、民間団体などと共同で、社会的な課題解決を目指す現実のプロジェクトを重視する。
さらに、海外の協定校との協働授業の展開や留学生の積極的な受け入れなど、国際的な学習環境づくりに取り組むとともに、国際的なプロジェクトも実施している。
著書に『カラー版 日本デザイン史』(共著,美術出版社),『デザインに哲学は必要か』(共著,武蔵野美術大学出版局)などがある。
学生実行委員会
2023年度の人間環境学コロキウム学生実行委員会は、人間環境学府に所属する学生計13名と担当教員2名からなります。実行委員メンバーは以下の通りです。
もしご不明な点や気になることがございましたら、学生実行委員会に遠慮なくお問い合わせください。
都市共生デザイン
アーバンデザイン学
都市災害管理学
人間共生システム
臨床心理学指導・研究
共生社会学
行動システム
心理学
健康・スポーツ科学
教育システム
空間システム
総合人間形成システム
建築計画学
建築環境学
建築構造学
実践臨床心理学
担当教員
De Silva Randima Sewwandi
阿部 空弥
岩瀬 さくら
山田 真理子
服部 楓
重永 日向子
森本 弘太
縄田 佳志(実行委員長)
鎌田 宜佑
徐 錫東
上原 光太
目野 稜真(副実行委員長)
栗脇 開生
松尾 真太朗
南部 恭広
当日の流れ
オープニング
1.知識を深める
飯嶋先生より共生に関するレクチャー(こちらは事前にレコーディングしていただいたものになります)
2.周囲に視点を当てる
身の回りまたは関心のある社会課題とは―グループディスカッション①
3.1つに焦点を当て煮詰める
ディスカッション①で挙がった社会課題の中から1つを選び、それを解決するためのアクションを考える―グループディスカッション②
各班で出た課題とアクションプランの共有や意見交換の実施、およびアドバイザーからのフィードバック
4.「いとしま免疫村」の取り組みについて
アドバイザーである池田美奈子先生より、実際に「共生」について取り組む中での経験談、全体を聞いてのコメント
5.まとめ
エンディング
※本コロキウム当日の状況によっては変更となることもあります。
